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Author:あかつき ひづき
ポケモン好きであって音ゲー好きでもあるどっからどう見てもゲーマーな人。

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  • スープカレー作ったよー(・∀・) - No80 at 2007年03月28日  (Wed)  21:39:23  [日記]
    弟と協力して今日の晩飯を作った。 両親にいつもありがとうの意を込めて・・・ ぬぁ〜んてカッコイイ台詞は建前で、実際には春休み中に何かお前らの飯が食いたいと言われたので行動に移したという(´∀`;) 何作ったのかって? 長期休暇中に複数の料理素人が協力して作るものといったら・・・・・・ そう、カレーだね!(どんなステレオタイプだよ(´Д`;) でもただのカレーではつまらないので、何か一工夫しよ...
    ... ⇒全文

  • 部屋をきれいにした - No79 at 2007年03月27日  (Tue)  00:31:24  [日記]
    狭かった机が相当広くなった。 長い間、手入れがされておらず、まさにカオスな散らかり具合だった俺の部屋を掃除した。 マスクしたのに埃を吸ってしまった。ってか埃目にしみる(つд⊂) 午前中から夕方にかけて、どうにか生活できるレベルにまで改善。タイトルにもあるとおり、机のフリースペースが広まっていい感じだ。 まだ本棚に手をつけてないな・・・ まさにカオスの真骨頂wwwwwwww 今日はもう疲れたからいいや(&ac...
    ... ⇒全文

  • ミエナイキズナ第十七話 豹変 - No72 at 2007年03月25日  (Sun)  18:48:20  [小説]
    第十七話 豹変 カピロシティの北にだだっ広く広がる砂漠地帯。そこを通り過ぎる一人の男がいた。「チクショウ・・・、チクショウ・・・・・・!」 燃えるような赤髪を風になびかせ、ブレイズが砂漠を横切る。勢いでポケモン賢者から離れたものの、何をしていいのかわからない。ましてやレアコイルも奪われたままだ。 砂漠地帯とはいえ、今は昼と夜とも分からない薄暗闇。しかもここ最近の異常気象の1つなのか、吹雪いている。...
    ... ⇒全文

  • バイオポケモン名鑑 バイオ01詳細 - No77 at 2007年03月24日  (Sat)  20:24:04  [小説設定]
     記念すべきロケット団のバイオポケモン第一号。 ミュウと呼ばれる幻のポケモンの再生がテーマであったが、そのサンプルがあまりにも少なかったため、生態の似た他のポケモンたちで補完していく。 その結果本来のミュウとはかけ離れた姿となる。のちに「バイオ0.1」と呼ばれるモデルである。 しかしそのポテンシャルに目をつけた科学者が、今度はバイオ0.1をベースに戦闘用ポケモンとして開発していく。 その道のりは決して楽...
    ... ⇒全文

  • 特別コラム3 バイオポケモン名鑑 - No76 at 2007年03月24日  (Sat)  18:48:58  [小説設定]
    本作のカギの一つとなるバイオポケモン。敵として阻むもの以外にも様々なタイプが混在する。ここではそのいくつかを紹介しよう。左のカッコには別称を、右のカッコにはベースとなったポケモンを書く。途中で数字が抜けているのは、未公開だったり、失敗作だったりしているからです。(このコーナーは不定期更新の予定です)バイオ??(カラテオー) (バルキー)  ハザマ地方を襲った史上初のバイオポケモン。サワムラー、エビ...
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  • ミエナイキズナ外伝2 創ラレタ生命 第七話 兵器 - No71 at 2007年03月20日  (Tue)  12:43:26  [小説]
    創ラレタ生命 第七話 兵器   クロウの斬撃は凄まじく、ヒバナは避けることしかできない。 防戦一方で、いつの間にかシオンタウンの外に出ていた。「逃げているばっかじゃ何も始まらないぜ?」 爪が容赦なく襲い来る。いつの間にか、ビル街が立ち並んでいた。「ヤマブキシティ・・・!しまっ・・・」 一瞬の隙、歴戦の戦士クロウが見逃すはずもなく、その爪をヒバナの左太ももに食い込ませた。「うぁあっ!!」 ボタボタと...
    ... ⇒全文


  • ミエナイキズナ第十六話 楽園 - No64 at 2007年03月15日  (Thu)  17:18:09  [小説]
    第十六話 楽園 やわらかな陽射しが照った。私は目を開ける。体はモコモコな綿毛に包まれていた。ふんわりと暖かく、気持ちがいい。 どこからか、ハミングのような心地よいメロディが聞こえる。歌詞は聞き取れなかったが、聞いていて、心が休まる。 綿毛は私が目覚めたのを見ていたかのように、体から離れ、視界が晴れた。水色の頭がのぞく。綿毛の持ち主はチルタリスのようだ。 そして声の主は・・・ チルタリスのそばに魔法...
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  • ミエナイキズナ裏話 第一回 主人公たちのオハナシ - No67 at 2007年03月13日  (Tue)  22:17:21  [小説設定]
    第一回 主人公たちのオハナシ(2006年7月11日)〜第二話までの話です。[主人公はアキトだけだった!?] ってわけでこんなコーナーが始まったわけですが・・・。 まあ裏話でも晒しますか。 そもそも主人公はアキトだけだったんですね。それも初期はそんな名前じゃないし。確かブラックって名前だったな。 ロケット団を抜け出して命を狙われるってところは早いうちに決ってたけど、トレーナーの名前はブラックだったし、武器はナイ...
    ... ⇒全文

  • ミエナイキズナ外伝2 創ラレタ生命 第六話 開戦 - No66 at 2007年03月12日  (Mon)  20:26:51  [小説]
    創ラレタ生命 第六話 開戦   一路タマムシシティへ進軍を続けるステルス軍。ストライクを先頭に、ゴルバットやフーディンなどの素早いポケモンが後ろに続く。「いいか、僕は一番目の『テトラ・ロケット計画』参加者。顔に泥を塗るようなことは許さない。さあ、行けぇっ!」 ステルスが勇ましい号令を放つ。バックには相変わらず、仮面の男オキソムが佇んでいる。「ステルス様が戦いやァすいよゥ、手ェ助けしまァすね。マルマ...
    ... ⇒全文

  • ミエナイキズナ外伝2 創ラレタ生命 第五話 布石 - No63 at 2007年03月12日  (Mon)  00:20:23  [小説]
    創ラレタ生命 第五話 布石  「時は来た。」 バイオテッカニンを肩に乗せ、サカキが口元をニヤリと動かした。 テッカニンの目玉はカメラになっていて、老賢者が息を引き取る瞬間を映し出していた。 今、サカキは大ホールで、多数の団員を前に演説をしている。「我々の目の上のたんこぶ、ポケモン賢者のトーチが遂に逝った!これが何を意味するか?賢者共は、リーダーを失い、勢力を弱めている。この機会に乗じて、一気に本拠...
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  • 奪還! - No65 at 2007年03月09日  (Fri)  21:11:06  [日記]
    辛酸舐めさせられること早5回・・・ ついに・・・ ついに・・・・・・ 六段とったどーヽ(´∀`)ノ ああ、レグルスは怖かった。ハイスピ4で見切れなかったので、ダメ元で5にしたら、これが繋がる繋がる。 ああ、俺に玄武たんはクリア不可のようだorz よし、抜けたぞ!待ってろよゴーファー!! ってわけで、colors(radio edit)もクリア。 例のテケテー地帯も前やったときよりも削られずにすみました。 そういや各段位...
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  • 書いている小説についてのバトン - No62 at 2007年03月06日  (Tue)  20:57:18  [日記]
     今回はコミュ「ポケモン小説」にアップされていたバトンに答えます。 ・・・とはいえ、自分のポケモン小説はかな〜り異端な存在なんですよね。 なにせ登場人物がサカキ様以外オリジナルだったり、人が武器持ってポケモンそっちのけで戦うこともあったり、「四天王」じゃなくて「賢者」だし・・・。 1.小説を書いてどのぐらい? 2006年5月〜現在 ただし構想は2003年頃からあった。 その長さが災いして、ポケモンコロシアム...
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  • ミエナイキズナ第十五話 眼光 - No52 at 2007年03月05日  (Mon)  23:21:43  [小説]
    <第三部 集結>第十五話 眼光 熱線によって、あらゆる者を遮断する街があった。今やハザマ地方の中心都市はロケット団のアジト、いや要塞と化している。 1つ、熱線を通り抜けるポケモンがいた。ビブラーバがその羽を小刻みに震わせて、ロケット団の領地へと侵入していく。 頭にはビデオカメラがくくりつけられている。あからさまにスパイ行為だとわかる。 小柄な体とその素早さでたくみに敵の目をごまかす。そしてポケモン...
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  • 1つで2度おいしい特撮のオハナシ - No61 at 2007年03月02日  (Fri)  21:37:55  [日記]
    どうも、段位7段の回復曲が苦手譜面で、またまたガオーに拝めなさそうなあかつきです。ってかもしかして段位認定自体の難易度が上がってる!?3段でボス曲(嘆きの樹N)入ってるし。それはそうとここ最近になってスーパー戦隊ものが熱いです。等身大パートと巨大ロボパートで1つで2度おいしいのです。敵の女幹部がエロくて1つで3度おいs(強制終了)というか、本来それらを見てヒーローごっこに明け暮れているはずの時期にあま...
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  • それは目にムヒが入るのと同じくらいの痛手だったという - No60 at 2007年03月01日  (Thu)  19:23:07  [日記]
    最近知ったのですが、teranoidって女性だったんですね。しかもかなり可愛い・・・(・∀・*) あのような可愛い方からカルンバやトリッピン、果ては段位八段の大ボスが紡ぎだされているとは・・・・・・ ・・・と、いとうのいぢが女性だったと知ったとき以上の衝撃を覚えたあかつきです。 さて、そろそろ日記を書きますか。 高校時代の知り合いN氏とその後輩君と会う。 お土産は嬉しいけど、ポスター貰われても貼る場所がない...
    ... ⇒全文
[20070328]
弟と協力して今日の晩飯を作った。
両親にいつもありがとうの意を込めて・・・

ぬぁ〜んてカッコイイ台詞は建前で、実際には春休み中に何かお前らの飯が食いたいと言われたので行動に移したという(´∀`;)

何作ったのかって?
長期休暇中に複数の料理素人が協力して作るものといったら・・・・・・
そう、カレーだね!(どんなステレオタイプだよ(´Д`;)

でもただのカレーではつまらないので、何か一工夫しようってことに。

結局スープカレーを作ることになりました。
焼きカレーとどっちが簡単かって話し合ったんだよね(´∀`;)

うん頑張った。
たまねぎが目にしみてしまって、目を瞑りながら切ったりしたね。
結局、にんにくと生姜をみじん切りしたものを炒め、香りを出した後、みじん切りにした野菜やら肉やらを片っ端からなべで炒めて、ころあい見て水とカレー粉(探すの苦労した)を入れて、ぐつぐつと煮込む。

んで完成。みんな旨いと言ってくれてよかった。
2007-03-28(Wed) 21:39 日記 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070327]
狭かった机が相当広くなった。
長い間、手入れがされておらず、まさにカオスな散らかり具合だった俺の部屋を掃除した。
マスクしたのに埃を吸ってしまった。ってか埃目にしみる(つд⊂)

午前中から夕方にかけて、どうにか生活できるレベルにまで改善。タイトルにもあるとおり、机のフリースペースが広まっていい感じだ。

まだ本棚に手をつけてないな・・・
まさにカオスの真骨頂wwwwwwww

今日はもう疲れたからいいや(´Д`;)

そうそう、ブログでうちのキャラクター投票を実施しとります。
・・・とはいえイラストがないんで、イメージもわきにくいかも
1週間ほど設置する予定です。
人気の高いキャラには何かがありますので、熱い思いをぶつけてやってください。
2007-03-27(Tue) 00:31 日記 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070325]

第十七話 豹変


 カピロシティの北にだだっ広く広がる砂漠地帯。そこを通り過ぎる一人の男がいた。
「チクショウ・・・、チクショウ・・・・・・!」
 燃えるような赤髪を風になびかせ、ブレイズが砂漠を横切る。勢いでポケモン賢者から離れたものの、何をしていいのかわからない。ましてやレアコイルも奪われたままだ。
 砂漠地帯とはいえ、今は昼と夜とも分からない薄暗闇。しかもここ最近の異常気象の1つなのか、吹雪いている。ブレイズは寒さで身を震わせながら前へ前へと進んでいく。
「フン・・・。今更戻れるかよ。俺一人でもロケット団なんて一ひねりだ。今に見てろよタツヤ・・・。この俺がポケモン賢者一の英雄になる瞬間を!」
 だが、豪傑ブレイズとはいえ、食料の尽きた状態では元気も出ない。そもそも砂漠に出るつもりはなかったのだが、セントシティに向かうのに近道だったので、他の賢者達に見つからないのでという理由で、この道を選んだのだ。思いつきなので、当然砂漠を通るための準備もしていない。
 よほど寒いのか、バクーダもブルブルと震えだした。今日はここで休んだ方がいいだろう。ブレイズは手で雪や砂をかき、洞穴を作ろうとするが、空腹と冷えがブレイズの体力を奪っていく。
 フラフラとする。ふらつく旅人を狙うノクタスが寄ってくる。
「今俺は気が立ってるんだ。あんまり目に余ることをするんじゃねぇ!」
 ブレイズが腕を振ると、バクーダがノクタスに突進する。怯んだ隙に、ブレイズがモンスターボールを投げる。ボールはしばらく揺れ動いていたが、あっけないほど早く、動きは止まってしまった。
「他愛もない・・・。・・・チッ、余計な体力を使っちまったようだな・・・。」
 今度は旅人が通る。吹雪いて、ただでさえ迷いそうな砂漠をレントラーの明かりで、導いている。
「おい・・・。」
 ブレイズは旅人に近づく。食料不足は生死にかかわる。生きるか死ぬか。
「ポケモン賢者のブレイズだ。今抜き打ちでバイオポケモンのチェックをしている。よし、そのレントラーだな。」
 旅人は困惑したが、レントラーを差し出す。
「・・・・・・。バイオポケモンの反応がする。悪いけど、保護させてもらう。」
「バカな!このレントラーとは20年以上の付き合い。そんなはずないだろう!」
 旅人が反論する。バイオシステムがハザマ地方に広がったのは16年前。それよりも前から一緒にいるポケモンがバイオポケモンのはずはないのだ。
 ブレイズもそれを聞いてしまったと思ったが、もう後には引けない。
「なんだお前!賢者に逆らうつもりか?バイオポケモンをかくまうつもりか!?」
 ブレイズはバイオポケモンを強制捕獲するためのボール「ジェイルボール」を取り出した。白地に黒いストライプのデザインが牢獄を思わせる。ボールがレントラーに当たったかと思うと、ボールに吸い込まれてしまった。
「何てことを・・・、何てことをしてくれるんだ!!レントラーがいなければここを越えることはできない!」
 ブレイズはにやりと笑う。彼の心は完全に黒く染まっていた。
「ならば死ね。ノクタス、『ニードルアーム』!」
 トゲのついた腕が旅人を襲う。間もなく鮮血を噴き出しながら旅人が倒れる。
 一撃、脳天への一撃で、もがく間もなく、あっけなく旅人は屍と化した。
 次にブレイズはレントラーをボールから出すと、ジェイルボールを壊し、普通のボールに戻す。そして、旅人の持ち物を物色した。
 大量の食料を奪い、旅人の亡骸は地中深くに埋めた。返り血のついたボロの布きれも脱ぎ捨てた。
 すべての工程を終えて、ブレイズは初めて自分のやって来たことへの恐怖を感じた。
 人を、殺してしまった・・・・・・
「違う・・・、これはエレンを救うため・・・。救うにはこうするしかなかった!」
 どうにかこじつけて、心を落ち着かせようとする。
 吹雪はなおも激しさを増す。サボネア達もこの寒さには耐えられないのか、あちこちで倒れていた。



 ナップは久しぶりの来客に心底喜んでいるようだ。エレンの手を引いてはしゃぎながらこの楽園を案内している。
「ナップ、こんな所にいたのか。探したぞ。」
 どこからか別の声が聞こえた。エレンの左斜め後ろにネンドールが浮かんでいた。思わぬ声にエレンは飛び上がる。
「ひっ!?」
「よう、ネンドロじゃん!なあ聞いてくれよネンドロ。人間のお客さんが来たんだぜ。エレンっていうんだ。」
 ネンドロと呼ばれたネンドールはその目玉の一つでエレンを凝視する。
「フゥム・・・。実にいい目をしている!」
 エレンはただただ固まっていた。ポケモンがしゃべってる・・・?
 ナップはエレンの変化に気付き説明に入る。
「あっと・・・、驚いたか。こいつはネンドロ。オイラをここに連れてきてくれたんだ。オイラも知らないことを色々知ってるんだぜ!凄いだろ?」
 得意げにネンドロが鼻を鳴らす。
「何を隠そうナップに言葉や人間のしきたりを教えたのはこのワシだからな。どうだ凄いだろう?ぬぅあははは・・・・・・」
「ネンドロ・・・さん???」
 ポケモンがしゃべっている。さっきから感じていた嫌な胸騒ぎの原因のようだが、敵意はこれといってなさそうだ。
「んんん〜?何を驚いている?ポケモンがしゃべったら、おかしいかな〜?んん〜??」
 終始和んでいたが、突然ナップは身構え、鼻をひくつかせる。
「ジャングルだ!ジャングルで悲鳴が聞こえる!」
 ネンドロもエレンをからかうのをやめる。
「何、また彼奴の仕業か!ナップ、行ってみるぞ!」
 ネンドールとナップがジャングルと呼んでいた密林へと踏み込んでいく。エレンもナップを追う。ただでさえ温暖な気候が、中に入ったとたん、更に蒸し暑いものとなった。
 密林の中、1匹のエテボースが木の幹を切り裂き、そばにいたウツボットをひっくり返しと大暴れしていた。
「この子は・・・?」
「コイツか?最近ここに流れ込んできたみたいだけど、どうも暴れん坊でね。ネンドロ、『サイケこうせん』だ!」
 ネンドールの目から色鮮やかな光線が発射される。だが、エテボースはシッポで木の枝に掴まるとくるりと大車輪でかわした。
 ネンドロが何度も光線を撃ちだすが、かすりそうもない。エテボースはまるでこちらを馬鹿にするかのようにお尻を突き出し、ペシペシと叩いて見せた。
 エレンと一緒についてきたチルタリスは翼を広げてエテボースに迫る。すかさず小猿は反対側に飛び退くが、これまたエレンの後ろについていたムウマージがふさぐ。左右もネンドロ、エレンのピクシーが塞ぎ、八方ふさがりとなった。
 エテボースはムキーとシッポで頭をかきむしると、2本のシッポをまるで威嚇するかのように大きく広げた。そして「3本目」のシッポがにゅっと出てくる。それは本来のエテボースのシッポとは思えない、手の形というよりかは、ドリルのような形状であった。
 他の手の形のシッポも機械の手となっていた。そしてエレンはエテボースと目が合った。
「うそ・・・、バイオポケモン・・・!?」
 エレンの頭が真っ白になった。



 ドラゴンサンクチュアリとボーマンダの住みかのちょうど間。竜巻に包まれたドラグニアは声高らかに吼える。
 辺りの気温が低下し、雪が降ってきた。雪は風を伴い猛吹雪となった。
 寒さに弱いボーマンダは次々と動きを鈍らせる。そこへドラグニアはドラゴンポケモン特有の波動「竜の波動」を発動した。
 ボーマンダはもちろんのこと、一緒に戦っていたカイリューも海に落ちていった。
「最初からこうすればよかったのだ。戦力ががた落ちではあるが、この場所の死守こそ我が願い・・・・・・」
 ドラグニアは墜落する敵味方を目にし、こう呟いた。



 猛吹雪にも耐えながら、リューンは飛ぶ。この戦いの真の姿を知らせるため・・・・・・



 エレンを傷つけてしまった。
 罪の念に駆られ星の子は剣を託した少女を探す。
 いつしか砂漠地帯に迷い込む。
 しかしそこにいたのはエレンではなくブレイズであった。
「あれはブレイズ・・・。一人で何をしているんだろう・・・?」
 ブレイズが雪を掻き分け、洞穴に入っていく。ジラーチもついていった。



ミュウツーの先制攻撃をアキトはトンファーで防御する。すかさずアキトはトンファーでミュウツーを突く。いつしかトンファーは黒いオーラを放っていた。
 ミュウツーはそれを喰らいながらも、微動だにせず、一度距離をとると、手と手の間にエネルギー弾を作り出し、撃ちだす。
 オレンジ色のエネルギー弾は避けても避けても追いかける。
 それをルリアの超能力で止める。虹色に具現化された超能力は、エネルギー弾を包み込むと、その力を相殺した。
 次にミュウツーは水の波動を形成する。
 アキトがトンファーを振るうと、雷がほとばしり、水を電気分解させる。

「ミュウツー、どうして俺の邪魔をするんだ!?」
 アキトがミュウツーの念波を避けながら問う。
「オレはロケット団が憎い。ロケット団を皆殺しにするまでだ。」
 ミュウツーが腕から冷気を繰り出しながら答える。
「ミュウツー、お前はやっぱり間違っている!やっぱり、ロケット団が憎いのはバイオポケモンのことだろう?」
 アキトが冷気を受けながら返す。
「そうだ。人間最大の愚考よ!」
 冷気は冷凍ビームとなってアキトを襲う。
「ロケット団員だって色々いるんだ!俺みたいにバイオシステムに反対するやつだっている!みんながみんなポケモンを機械化しようだなんて思っていない!!」
「!!!」
 アキトが冷凍ビームを避けたからか、はたまた別の理由か、ミュウツーは驚きの顔を隠せない。
「俺はバイオシステムなんかでポケモンの自由を奪うやつが憎いだけだ!!」
 アキトが姿勢を低くし、ミュウツーの間合いに入る、トンファーから炎が吹き出る。炎をまとったアッパーカットがミュウツーの顎にクリーンヒットした。
「ぐほっ!!」
 これにはたまらずミュウツーはのけぞり、仰向けに倒れた。
「ロケット団員みんなが同じじゃない・・・・・・」
 倒れながらミュウツーはつぶやく。
「わたしだってバイオポケモンだけど、ちゃんと心を持っているわ。」
 ルリアがミュウツーに手を差し伸べる。
「そうだったな。バイオポケモンだからって、みんながみんな兵器ってわけじゃないんだ。人間だって同じだな。ロケット団だからってその人の考え方を決め付けちゃいけない・・・。昔にもそう学んだのに・・・・・・。」
 ルリアの手を借りてミュウツーが起き上がる。
「アキトとか言ったな?巡り巡ってあのR-ARMSがお前の手に渡るとはな。」
「どういうことだ?」
「おっと・・・。事件の黒幕がお出ましのようだ・・・。」
 遠くからリューンが猛スピードで飛んでくる。そしてその後ろにはドラグニアが空を飛んでいる。
 アキトの元にたどり着こうとする寸前で、リューンがドラグニアの「手」に捕らわれた。
 悲痛なリューンの悲鳴。ドラグニアはその「足」で地面を踏み鳴らした。
 ジリ・・・とミュウツーが詰め寄る。
「本性を現しやがったな。ドラグニア=ロールテイル。いや、『バイオ03』・・・!」
 そこにいたのはドラグニアだった。しかし胴体には大きく裂けた口が開いており、所々に細いパイプが突き出ている。
「ドラグニア・・・、俺を利用したのか!」
 アキトはトンファーを構えた。
 日は傾き、もうじき夕方が来ることを知らせる。


to be continued...

2007-03-25(Sun) 18:48 小説 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070324]
 記念すべきロケット団のバイオポケモン第一号。
 ミュウと呼ばれる幻のポケモンの再生がテーマであったが、そのサンプルがあまりにも少なかったため、生態の似た他のポケモンたちで補完していく。
 その結果本来のミュウとはかけ離れた姿となる。のちに「バイオ0.1」と呼ばれるモデルである。
 しかしそのポテンシャルに目をつけた科学者が、今度はバイオ0.1をベースに戦闘用ポケモンとして開発していく。
 その道のりは決して楽なものではなかった。そもそもバイオ技術そのものに不慣れであるロケット団は過去の産物「カラテオー」の技術に頼らざるを得なかった。
 科学者達の決死の努力によって、一つのバイオポケモンが出来上がった。「バイオ0.5」は戦闘力こそオリジナルを凌駕していたものの、その短すぎる寿命に苦しむことになる。
 千年生きるといわてれるキュウコンの遺伝子を組み込んだ「バイオ0.85」はその寿命の壁を乗り越えた。
 だがここで悲劇が起きる。訓練中、バイオ0.85が命令を無視しトレーナーに襲い掛かったのだ。命令を出していたトレーナーは無残な姿で帰ってきた。
 危険すぎる。誰もがバイオシステムを封印しようとした。
 ところが「死神オキソム」がこの状況を打開した。
 オキソムは誰もが手をつけなかったデリケートな部分、脳の改造を施した。この結果、自分で考えて戦う機能「自律機能」を身につけたのだ。
 考えることを知ったバイオ01は自らの戦いの記憶から更に戦闘力を高める能力を得る。まさに「無限の可能性」を秘めたポケモンとなった。
 だが、高度な知性ゆえロケット団のポケモンとしての洗脳は困難を極める。
 ようやく洗脳した後も、一人の団員によって洗脳がとけてしまう。
 だが、思考のレジストが取り払われた現在、さらに可能性を広げたポケモンとなったともいえる。
 エスパーポケモンであるミュウをベースに造られているので、超能力を主力とする。
2007-03-24(Sat) 20:24 小説設定 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070324]
本作のカギの一つとなるバイオポケモン。
敵として阻むもの以外にも様々なタイプが混在する。
ここではそのいくつかを紹介しよう。
左のカッコには別称を、右のカッコにはベースとなったポケモンを書く。
途中で数字が抜けているのは、未公開だったり、失敗作だったりしているからです。(このコーナーは不定期更新の予定です)

バイオ??(カラテオー) (バルキー)
 ハザマ地方を襲った史上初のバイオポケモン。サワムラー、エビワラー、カポエラーの能力を好きなときに呼び出せる。
 また同時に呼び出すことも可能。
 短い寿命という制約のなか、カピロシティを火の海にした。
 後のロケット団のバイオポケモンにも多大な影響を及ぼしている。
 カラテオーが自律機動ポケモンだったかどうかで議論となっている。もしもそうであった場合、ロケット団ではなかなか実現しない、「忠実な自律機動ポケモン」となるからだ。
 しかし「本能による破壊衝動説」や「テレパシーによる遠隔操作説」などと幾たびも衝突する。

バイオ01(ミュウツー) (ミュウ)
http://redlunar.blog66.fc2.com/blog-entry-77.html
長いので別ページで。

バイオ02(なし) (ストライク)
 ストライクにマルマイン並みの機動力を与えたもの。
 急ごしらえであるので、これといった仕掛けはないが、そのスピードそのものが非常に高い。
 単体で自分で考えて活動する機能「自律機動能力」が備わっていないので、普通のポケモンのように命令をしないといけない。

バイオ03(ドラグニア=ロールテイル) (キングドラ)
 あくびから竜巻を起こす点に目を付けられ、バクオングの大きな口を胴体に取り付けられる。自らの小竜巻に身を包み陸上にも上がれる。
 また野生ポケモンにも詳しく、時には野生ポケモンの群れを戦闘で利用することも。
 自律機動機能の備わったバイオポケモンの中では珍しい、忠実にロケット団の命令に従うバイオポケモンでもある。
 だがそれもオキソムの洗脳術のよるものであった。
 
バイオ04(Lランナー) (コラッタ)
 汎用的なバイオポケモン。コラッタの攻撃力と繁殖力を強化し、コイキングの遺伝子を組み込んだことにより、水中戦にも対応。なによりもしぶとさが格段に上昇した。
 1匹での戦力はバイオポケモンでは最低ランクであるものの、群がることによって、サイドンをも倒すモンスターに化けることも。
 ロケット団一般兵士がよく戦闘用ポケモンとして携帯しているが、他にも偵察や、実験台として使われたりと、(雑用に)大忙しだ。
 また単純な遺伝子構造からバイオ化の教科書的な存在であったり、有志によってマイナーチューンされた亜種が多く存在したりする。

バイオ05(シームーン) (メノクラゲ)
 汎用的なバイオポケモン。普通のメノクラゲなのだが、大爆発を覚えていて、水中機雷にもなる。
 ロケット団一般兵がよく使うが、陸上で活動できないため、Lランナーよりも影が薄い。

バイオ06(コクエン) (スバメ)
 汎用的なバイオポケモン。呼吸器、ボディの改造で、宇宙空間に出られるように設計されていたが、宇宙空間では羽ばたいても飛べないので宝の持ち腐れとなってしまった。
 それでもロケット団一般兵に貴重な空の戦力として親しまれている。

バイオ07(ビッグスター) (ヒトデマン)
 宇宙用の汎用的なバイオポケモンとして開発されていたが、肝心な移動方法を持たないという悲しい兵器。
 しかしながら強靭なボディを買い、前線で使うものも多い。

バイオ08(バイオ02) (ハッサム)
 バイオストライクを進化させたステルスの切り札。ステルスが時々名前を間違える。
 シグナルビームを装備しているが、当のバイオハッサムが自力でシザークロスを覚えたため無意味になってしまった。
 とはいえ、ハッサムに進化して失われる飛行能力を保持している点があるので、バイオハッサムはあながち無意味ともいえない。
 素早い動きはマルマインゆずり。
 初期型のバイオポケモンだが、ステルスによる細かなバージョンアップで実戦でも遜色なく動く。

バイオ09(ミヤビ) (キュウコン)
 フェルの切り札。九つの尾から炎が噴き出し、竜の首をかたどる。その見た目は日本神話のヤマタノオロチに近い。
 なぜちゃんとした名前があるのか、なぜ最初から尾に竜の首を生やさなかったのかということを知るものは少ない・・・・・・

バイオ10(なし) (ゴーリキー)
 量産型。シャドーボールを覚えたゴーリキー。すばやさを上げて、突撃隊となる予定であったが、「きあいだま」を覚えるゴーリキーの存在が確認されるや否や、開発中止となってしまった。
 バイオハッサムも一歩間違えば同じ運命をたどっていたかもしれない・・・・・・

バイオ13(ジーニアス) (フーディン)
 天才的頭脳を強化し、サイコパワーを極限まで高めたポケモン。
 自律機動を備えていて、単体で活動する。
 ところが、高すぎる知能と、強すぎるサイコパワーから引き起こされる電磁波で発狂。研究所を荒らし、「バイオ01の再来」と恐れられる「ジーニアス事件」を引き起こすことになる。
 これ以降自律機動ポケモンはタブーとされる。
 しかし今日も有志が自律機動ポケモンの開発に労力を費やしている・・・・・・

バイオ17(なし) (ドダイトス)
 ガイの切り札。巨大なドダイトス。たいりくポケモンの名に恥じず、陸と間違えてしまうほどの巨体。
 バイオ化によって「ちいさくなる」を習得。入り組んだ地形でも十分戦力となれる。これがないと建物内での戦闘が(つっかかって)できなくなるので、必須の技といえよう。

バイオ21(なし) (ブーピッグ)
 オキソムの切り札。野生ポケモンの群れや人間を操る。
 本来、人間レベルの知性を持ったものは操れないはずだが、バイオ化によって可能となっている。

バイオ29(アームドK Mk-II) (カビゴン)
 かつてカラテオーと共に送り込まれたにもかかわらず、自重で自滅したバイオポケモンを現代の力で活躍できる形によみがえらせようと開発に着手。
 プリンやフワライドのように体を風船状に膨らませることによって、はねるように移動する。
 そのため装甲は軽くなっている。
 それでも機動力の向上にはあまり貢献せず、しかも元のポケモンが大食なので
「氷河期の再来」と恐れられた「ロケット団第四食料庫事件」を引き起こしてしまう。
 過去の遺産の復活は
失敗に終わってしまった。
 これ以降大食いポケモンのバイオ化はタブーとされる。
 今日も有志が大食いポケモンの開発に労力を費やしている・・・・・・・・・・・・かどうかは知らない。

バイオ37(ルリア) (キルリア)
 体内にR-ARMSを持つキルリア。オキソムによって造られたのだが、彼が何を思って造ったのかは誰も分からない。なぜ攻撃力に乏しいキルリアに武器で攻撃させようとしたのか、なぜ度重なる反逆から不吉とされてきた自律機動型を採用したのか。
 体内のR-ARMSにより、サイコパワーを具現化し、触れることができるようになる。具現化されたサイコパワーは虹色の光を放つ。
 バイオ化の副作用で人間語を解し、話す能力を得るようになる。
 カグラと共にアジトを抜け出した。
 本人曰くアキトよりも年上らしい。
 
バイオ38(なし) (エアームド)
 ガイの足となるバイオポケモン。能力の強化だけで、大きな変更点はない。やはりルリアのことがあったので、開発に臆病になっていたのだろう。

バイオ41(オンプちゃん) (ペラップ)
 この世界の組織の例に漏れず、ロケット団内で慢性的に広がるストレス。それを解決するというコンセプトの元、ペラップを元に生み出されたのがオンプちゃんである。言語能力に特化させた。
 役目はロケット団員の愚痴を聞くこと。聞いて慰めること。
 口が軽くて、人の悩みを簡単にバラしてしまうため、今は誰も頼らない。

バイオ42(七闇菊蔵) (ヌオー)
 「なやみきくぞう」と読む。コンセプトは名前の通り。団員は次第にけたたましくしゃべくるペラップよりも、癒し系のヌオーに悩みを告げるようになっていった。
 だが、姿を見るだけで癒されるという人続出。バイオ化の意味があったのかという意見が殺到。
 そしてそのゴツいネーミングはどうにかならなかったのかと抗議が殺到する。
 現在新しい名前募集中・・・・・・・・らしい。

バイオ43(なし) (ヤジロン)
 
ヤジロンのバイオポケモン。無音で浮遊することによる偵察ポケモンとして開発される。

バイオ45(なし) (ヤジロン)
 バイオ60に自律機動能力をつけたもの。無音で浮遊することによる偵察ポケモンとして開発される。
 自律機動機能をつける途中、逃げられてしまい開発を断念。
「ん〜、んんん〜〜〜」が口癖だったらしい。

バイオ88(デュアルメタグロス) (メタグロス)
 メタングが2匹繋がってメタグロスになる点に注目し、メタグロス同士をくっつけたのがはじまり。
 サイズは非常に大きく、要塞都市も腕の一振りで粉々にできるほど。
 スーパーコンピューター並みの脳を8つも持つが、自律機動型ではない。
 その脳は敵や地形の動きを常に予測し、巨体に似合わぬ回避能力を持つ。
 また、軍事兵器を多数装備していて、頭部から機銃やミサイルが飛び出たり、8つの目玉から赤い破壊光線が発射されたりする。
 さらには妨害電磁波による電子機器の暴走。重力の強化による敵の束縛「グラヴィティバインド」など強力な技を持つ。
 まさに最終兵器という名がふさわしいバイオポケモン。
 弱点は複数脳を使用することによる仲たがい。

バイオ88.1(量産型Dメタグロス) (メタグロス)
 
バイオ88の量産型。サイズも小さく、驚異的な回避能力も失われた。

バイオ89(ビームメタグロス) (メタグロス)
 
メタグロスとアリアドスを掛け合わせたバイオポケモン。手に乗るほど小さいが、本体に隠し持っている「ハイパービーム砲」が最大の武器。発射時に体が分かれることからデバイドと名がついた。
 また磁力を脚部に収束させてどこでも歩ける。
2007-03-24(Sat) 18:48 小説設定 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070320]

創ラレタ生命 第七話 兵器  


 クロウの斬撃は凄まじく、ヒバナは避けることしかできない。
 防戦一方で、いつの間にかシオンタウンの外に出ていた。
「逃げているばっかじゃ何も始まらないぜ?」
 爪が容赦なく襲い来る。いつの間にか、ビル街が立ち並んでいた。
「ヤマブキシティ・・・!しまっ・・・」
 一瞬の隙、歴戦の戦士クロウが見逃すはずもなく、その爪をヒバナの左太ももに食い込ませた。
「うぁあっ!!」
 ボタボタと熱い液体が染み出る。かなりの深手を負ってしまったようだ。ヒバナは斬りつけられた太ももを押さえるが、足が動かない。
「ヒャハハ!脚をやられちゃ、もう逃げられないぜ?何、苦しむ間もなく逝かせてやるよ・・・。うおりゃ!!」
 爪が女傑を襲う!狙いは・・・心臓だ。爪で一突きにするつもりだろう。
 ヒバナは残された右足で、地面を蹴り上げると、横っ飛びで、爪をかわし、その腕を掴み、クロウの関節とは逆方向に捻じ曲げた。
「イッ・・・!」
「このっ・・・、このっ・・・、このっ・・・!」
 ヒバナも必死である。今の関節技で、怯んだ隙に、R-ARMSをむしり取る。
「何しやがる!」
 クロウともみ合いになり、何度もゴロゴロと転がる。
「離れやがれ!!」
 関節技を喰らっていない腕で、ヒバナを殴り飛ばす。
「っ!!」
 2メートルは飛んだ。ヒバナは倒れこむが、それでも闘志を宿した目で、敵を睨む。
「もうお前には用はない。見な、仲間がお揃いだ。」
 北にゴウが、南にロクソクが、西にレイカが、押され、本拠地にたどり着いてしまった。
「セキチク、ハナダ、クチバ、シオン、タマムシはもう俺たちロケット団が制圧した。ヤマブキシティは孤立している。降参するなら今のうちだぞ。ヒャハハハ・・・・・・」
 ジリ・・・とヒバナも後ずさりする。




 地下を掘り進んでいるうちに、いつしか足音が、金属音に変わっていた。
「これは・・・近いですね。ロケット弾の地下研究室が。」
 ケンが鼻をひくつかせる真似をする。
「ミュウツーの研究室か?」
「いや、下っ端研究員の僕にはよく分からないんですが、なんでも『バイオ01』、つまりミュウツーの他にも何かを開発しているのだとか・・・。あっと・・・行き止まりですね。」
 リュウトたちの目の前に金属の壁が立ちはだかっている。
「ウィンディもここは掘れないと言っている。どうする?」
 リュウトもいい案がないらしい。
「はーい!ここでセンパイの役に立とうと思いまーす!」
 カグラが挙手した。
「ヘラクロス、いい所見せなさいよ〜?『メガホーン』!!」
 ボールから出てきた甲虫が、その角で、壁を突く!・・・が、びくともしなかった。
「センパイ〜。ダメでしたー。パワー不足でしょうか?」
 リュウトが首をかしげる。
「いくらヘラクロスでもあれは無理だろう。そもそも物理技を受け付けないのかもしれない。炎で溶かすにしても、こんな地下で火を燃やすわけにはいかないし・・・」
「溶かす・・・、溶かす・・・?あっ!あの・・・、僕にいい考えがあるんですけど・・・。」
 恐る恐る、ケンが挙手した。
「ヘマったらタダじゃおかないからね!?」
「この壁を溶かすんです。スカンプー!『ヘドロばくだん』だ!」
 ボールから出るのが久しぶりなのか、スカンプーは張り切っているようだ。壁に思いっきりお尻を向け、シッポを立てた。
「待て、ケン!こんなところで臭い技を使ったら・・・」
 間もなく、プゥ〜と嫌な音が出た。
「あれ・・・?スカンプー、『ヘドロばくだん』だよ?」
 オロオロとしながら、メガネを直すケンの後ろで悶える二人。
「鼻が、鼻が曲がるー!オナラかー!?」
「くっさー!ベガネー!後で覚えてなさいよ〜!」
 2人のことを気にせず、スカンプーは久々に溜まっていたものを噴出した。次に、ヘドロが出てくる。見た目がよろしくない。
 鉄の壁がシュウシュウと音を立てる。溶け始めているようだ。
 たまらずカグラがヘラクロスに指示を出す。
「ヘラクロス!『メガホーン』!早く!!」
 ヘラクロスの角が鉄の壁を再び突く。今度は、音もなく、崩れた。

 すかさず、カグラとリュウトが壁の向こうに駆け込む。遅れてケンが侵入する。
 薄暗い部屋のようだ。暗闇に目が慣れている3人には、ここがかなり大きな部屋であることがわかった。人の気配はない。
 リュウトとカグラは咳き込んでいた。
「メーガーネーー」
 ものすごい剣幕でケンに掴みかかるカグラ。リュウトはそれを制止するのに苦戦した。
「い、いいじゃないですか!中に入れたんだし・・・、あっ!何か落ちていますよ!」
 何とか話題をそらし、ケンは自由になった。なにやら、複雑な設計図が散乱している。リュウトは一つ拾って目を通したが、理解できるものではない。
「・・・何だろう・・・。ミサイルかな?」
 形状からミサイルの設計図であるらしいことがかろうじて分かるだけだ。
「研究員なんでしょ!?ハイ、設計図見る!」
 背中を押されて、よろめいた研究員が、図面を手に取る。
「そんなこといったって、僕はまだ下っ端で、そもそもこの部屋に入ったこともないし・・・・・・」
 しかしケンは黙って図を見ているうちに、真剣な面持ちになっていった。
「これは・・・、やっぱりミサイルです!恐らくポケモン賢者をヤマブキシティに追い詰めて、ミサイルで木っ端微塵って作戦ですね!・・・・・・でも何か引っかかるな・・・・・・・・・・・・」
 ケンは設計図を置いて、2人にも見えるように説明しだす。
「この弾頭です。本来、着弾後に炸裂するはずの火薬が少なすぎます。これではヤマブキを一網打尽にはできないでしょう。」
 得意げに説明を続ける。
「次にここです。この不自然にスペースが開いているポイントです。周りにはエアバッグが装備されていることから、この中に何かをいれると考えるのがで適切です。」
 リュウトも図面を指でなぞりながら、考え込む。
「ただの武器ではない、何かを運ぶことが目的か・・・。ミサイルにカモフラージュさせて、速く運びつつ、何か中身を悟られたくないもの・・・。それに、エアバッグを使ってまで傷つけたくないもの・・・・・・。賢者さえも知らない秘密兵器・・・・・・」
 3人の頭の中で1つの答えが浮き彫りになった。
「ミュウツーか!ミュウツーをミサイルに仕込んで、撃ちだすつもりだな!」
「この近くに発射台があるはず。爆発音はしていないから、発射台にセットされているはずだよ。」
 ケンが先頭に立って、部屋を出て、通路を捜索する。
「センパイ、メガネ!あれは!?」
 天まで届くのではないかと錯覚するほどの巨大なエレベーターがそびえ立っていた・・・・・・







 追い詰められたポケモン賢者。四方を囲まれ、決死のバトルを繰り広げるが、多勢に無勢。既に賢者もポケモンも疲れ果て、戦う気力も底をつこうとしていた。
 そこへどこからかハッキングしたのか、ヤマブキシティ中のスピーカーから聞きなれた声がこだました。
「ヤマブキシティは我らロケット団が支配する。ポケモン賢者よ、モンスターボールを置いて降伏せよ!」
 4人はとたんに反応する。この声は他でもない、サカキのものだ。
「冗談を!」
「おっと、抵抗はやめておけ。既にお前らは包囲されている。大賢者トーチもいないお前らに勝ち目はない。さあどうする・・・。大人しく降伏するか、それともここでくたばるか・・・・・・」
 賢者達はしばらく考え込むが、間もなく、答えを突きつけた。
「ここを離れるつもりはない!みんなを守る。それがトーチ様との約束だから!」
「馬鹿な選択をしたな。これより対ヤマブキ用大量破壊兵器を使用する。これで、貴様らもヤマブキシティも終わりだ。約束を守れなかったことをあの世で後悔するがいい!」
 ヤマブキシティを不気味な静けさが覆った。





 エレベーターは既に上にあがっている。リュウトはギャラドスをボールから出した。
「ギャラドス、ここから上に行くぞ!カグラ、ケン、乗れ!」
 3人を乗せた竜は一声吼えると、滝を登るかのように急上昇した。  周囲は真っ暗だったが、その先に1点の光が見える。3人を包む希望の光にも見えた。
 ミュウツーはまだここにいる。リュウトはそう思った。いや、そう思いたかった。
光はどんどん大きくなり、間もなく地上に出ることを知らせる。そして地上に出た。読んでいた通り、ミサイルの発射台が設置されていた。
 しかしこれだけ派手に出てきたのだ。警備していた団員に見つかってしまう。
「誰だ!この『ロケット団バイオシステム研究所』に何の用だ!」
 団員はそれぞれのポケモンを出して、この先に向かわせないように立ちはだかる。
「よし、サンダース!ウィンディ!行くぞ!」
 リュウトも戦闘体勢をとる。カグラもモンスターボールを構えていた。
「待ってください!ここは僕が食い止めます!君たちだけでも・・・、ミュウツーのところに行くんだ!」
 しかし先程、ケンの戦力を見ていたので、カグラが止めに入る。
「カッコつけてるんじゃないよ!アタシも加勢する!」
「ううん・・・。カッコつけようとかじゃない。こんな重要な施設だ。じきに援軍が来て、3人でも対処できなくなる。だから・・・、君たちだけでも行くんだ。ミュウツーに会うんだ!」
 ケンのスカンプーが団員のウツドンと対峙している。
「それにこんなバケモノ創りに荷担したんだ。きっちりと償わないといけない。もう逃げないよ。僕だって・・・立派なロケット団の兵士だ!間違いに気付かせるまで戦い続ける!」
 ケンのゴニョニョが相手のマタドガスをひっぱたく。
「これが最後になるかもしれない。だから言うよ・・・。僕の間違いを正して、ここまで成長させてくれたリュウトさん、ありがとう。そして・・・・・・カグラさん。いつも怖い目にあわせてばかりだったけど、君には死なせたくない。君が好きだ。だから行って!もう決めたんだ・・・。怖いけど・・・・・・、もう逃げないって!!」
 ケンが懐から黒い玉を取り出した。それは警棒の形を取る。R-ARMSだ。
 リュウトとカグラは少し戸惑ったが、一気に発射台へと駆け込んだ。
「あいつの頑張りを無駄にしちゃダメだ。」
「あいつ・・・。無茶しやがって・・・。グス、見直したぞメガネ君!生きて帰って来いよー!死んだら・・・・・・絶対許さないんだから!!」
 ケンは後ろから友人2人の声が聞こえたのを確認すると、ポケモンたちに指示を出す。
「スカンプー!『かえんほうしゃ』!ゴニョニョ!『ハイパーボイス』!」
 ケンもそのポケモンも団員達に向かう。ケンの警棒からは炎が巻き起こっていた。
「でやぁあああああ!!」
 ケンはただ無茶苦茶に警棒を振り回す。だが、ロケット団員は簡単にそれを避けると、わき腹に拳をお見舞いする。
「うっ!」
 ケンは突き飛ばされるが、痛みをこらえ、再び立ち上がる。
「こんのぉー!!」
 警棒の炎が団員の頭に引火する。
「うぁちっ!アチチチ!!」
 髪は炎に包まれ、体格のいい団員は転げ回り、炎を振り払おうとする。
 間もなく援軍が来たようだ。また団員の一人に警棒で殴りかかるが、弾かれてしまう。警棒は遠くに飛ばされてしまった。
 ふとポケモンを見ると、スカンプーはアーボックに追いかけられ、逃げ回っていて、ゴニョニョはバリヤードのサイコキネシスで身動きが取れない状態になっていた。
「フフフ・・・、モヤシ野郎がイキがるからだ。」
 大柄な団員に胸倉をつかまれ、ケンも動けなくなった。
 
 リュウトはケンのことを案じながら、発射台へと続く階段を駆け上がる。だが、待ち構えていた団員に道をふさがれる。
 そこへ1本の警棒が飛んできた。下から叫び声が聞こえる。
「リュウトさん!それを受け取ってくだ・・・・・・アグッ!!」
 リュウトはちらとケンの様子を見る。完全に包囲されているようだ。サンダースに指示を出す。
「サンダース、『かみなり』!」
 リュウトがそう命じた瞬間、警棒からは電撃がほとばしるようになった。警棒の電撃も手伝い、周囲の団員を一掃する。しかしそれも気休めで、次々と援軍はわいて出てくる。
「リュウトさん。そのR-ARMSは自分のポケモンのことを思いながら振るうと、そのポケモンの力が宿ります!ポケモンを心から愛するリュウトさんなら僕よりもうまく使いこなせるはず!」
  
 ケンは再びポケモンに指示を出そうとするが、今度は背後から掴みかかられ、そのまま投げ飛ばされる。遠くに飛ばされたのか、先程出てきたエレベーターの穴に落ちそうになる。ケンは片手でどうにか縁に捕まってぶら下がっている。スカンプーとゴニョニョもケンがピンチに陥っていると察知し、そちらに向かう。
 だが団員の方が早かった!
「あばよ!マグマッグ、『ほのおのうず』!」
「スカンプー!『ヘドロばくだん』だぁー!!」
 再びスカンプーがマグマッグにお尻を向ける。
「遅い!!」
 ケンの代わりにスカンプーが渦に巻き込まれた。このままではスカンプーが落ちてしまう。
「くっ・・・!スカンプー!『だいばくはつ』!!」
 スカンプーがカッと光ったかと思うと、ものすごい爆風が団員を、マグマッグを、ケンを巻き込んだ。
 あまりにも大きな爆発だったため、周囲にも引火、誘爆していく。
「あのスカンクめ!余計なことを!!」
 研究所は次々と爆発し、炎の海に包まれる。

 その様子は発射台のリュウトたちにも見えた。スカンプーが爆発したかと思うと、次々と誘爆していく。煙が晴れると、火だるまの団員がバタリと倒れている以外に人影が見当たらない。
「メガネ!そんな・・・まさか!」
 穴に落ちたのだろうか。間もなくケンのものと思われる断末魔が穴からこだましてきた。カグラのほほを涙が伝う。
 2人は友の名を叫ぶ。しかしそれをもかき消す爆風。ふと、ミサイルがガコンと音を立てるのを耳にする。
「カグラ!ミサイルが出るぞ!」
 まさに爆発に包まれる寸前、ミサイルはゆっくりと動き出した。
 もはやポケモンを呼び出す猶予はない。ケンにもらった警棒に電気をまとわせ、団員を蹴散らす。
  ミサイルの目の前にたどり着いた。案の定ミュウツー用の入り口らしきものがある。それも発射と同時に閉じていく。
「跳べ!」
 リュウトは後ろを気にするカグラの手を取る。しかしここも爆風に呑まれ、足場が崩れ始める。リュウトは警棒から炎を吹き出し、ジェット代わりに跳び上がる。ミサイルの入り口に摑まり、侵入した。破壊した入り口から研究所が見える。
 次々と爆発するバイオシステム研究所。リュウトとカグラは研究所に言った一人の戦士の名を叫んだ。
何度も・・・
何度も・・・・・・








to be continued...


2007-03-20(Tue) 12:43 小説 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070319]
ほら、ちょうど8人いるし、某ワイリーとかシグマな面は四天王がやればいいし・・・
そう!マキシの弱点武器はデンジが持っている!!

ども、あかつきです。母親が美容院でものすごく髪を短くしてたので、一瞬「誰やねん」って思ってしまったとです。

んで、その髪を祖母に見せたいという理由で、駆り出された。
俺の平和な休日がぁ〜!!
ここで話すのは初めてかもしれないが、実は車の運転が怖いのだ。いつ人が飛び出すか分からないからね。俺どんくさいし(´Д`;)

んで、母は親子水入らずでデパートへ買い物に行ってしまった。車を持つ俺が本来なら、送迎するのだが、上記の理由で断念。
祖父を1人で留守番させるのもかわいそうだしね。
そんなわけで、祖母宅で留守番。
「すぐに帰るからねー♪」
これが母の台詞。しかし思えば親子水入らずの買い物、すぐに終わるはずもない。時計は4時半を指していた。
すんごく退屈(´Д`;)
祖父は寝てるし、ゲームないし、パソコンないし。こういう時に、ミエナイキズナを執筆したいのに(´Д`;)

5時半・・・。日曜のこの時間は、おじいちゃんも大好き、笑点の時間だ。お、コレなら面白いぞ。
無事に30分潰した。

6時・・・。もう2時間過ぎようとしてるんですけど(´Д`;)
グルメ番組をずっと見てたら腹が減ってきた。

7時・・・ようやく帰ってきた。まあ3時間かかってないから、早めではある。しかし大変だったわい・・・

つーわけで、車に搭乗し、帰還。
運転は肩こるね(´∀`;)
2007-03-19(Mon) 12:14 日記 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070315]

第十六話 楽園


 やわらかな陽射しが照った。私は目を開ける。体はモコモコな綿毛に包まれていた。ふんわりと暖かく、気持ちがいい。
 どこからか、ハミングのような心地よいメロディが聞こえる。歌詞は聞き取れなかったが、聞いていて、心が休まる。
 綿毛は私が目覚めたのを見ていたかのように、体から離れ、視界が晴れた。水色の頭がのぞく。綿毛の持ち主はチルタリスのようだ。
 そして声の主は・・・
 チルタリスのそばに魔法使いのとんがり帽子をかぶった様なポケモンがいた。歌声に聞こえたのはムウマージの声だったのだろう。ムウマージは苦しめる呪文以外に、人を助ける呪文も使える。
 どうやらチルタリスとムウマージに助けられたようだ。ところでピクシーとスターミーは!?
「お、ようやく起きたようだね、お譲ちゃん。」
 アキトではない別の少年がピクシーとスターミーを連れてやって来た。シャツの腕をまくり、短パン姿の少年は、私よりも幾分年下に見える。
 私も起き上がることにした。
「??」
 しかしやはり状況がよく分からない。先に口を開いたのは少年の方だ。
「とりあえず名乗ったらどうだい?オイラはナップ。ここ『ヘヴンズブリーズ』はオイラの家だ。どうだ、でっかいだろう?」
 そう言うとナップはだだっ広い草原と浜辺、そしてジャングル全てを覆うように両手を広げた。自然の残されたこの地には多くのポケモンたちが戯れている。人間が暮らしている形跡は見られない。
「私は・・・、エレンといいます。その・・・」
 ポケモン賢者のことを言う気にはならず、私は言葉を濁す。
「ああ、エレンっていうんだな?人間に会うのは久しぶりでね。」
 ナップは無邪気に笑う。名前を言っても過去の経歴に触れてこないところを見ると、本当に知らないらしい。それにしても引っかかる。人間に会うのが久しぶり・・・・・・?
「ナップ君はずっとここで暮らしているの?」
「君付けなんて照れくさいな。ナップでいいぜ。
物心ついたときからここにいる。ああ、ずっと、ずぅっとだ!」
「じゃあ親は・・・?」
「ああ、親の顔も知らない。まあ捨てられたんだろうな。ここはオイラだけじゃない、親やトレーナーに捨てられちまったポケモンが集まるところでもあるんだ。ホウエン地方で、いや世界で最後のポケモンの楽園。だからここは『ヘヴンズブリーズ』って名前なんだ。」
 ナップは飛びついてきたピカチュウの頬を摺り寄せながら飄々と語る。つらい目に遭っているのにこんなにもあっけらかんとしているなんて・・・・・・。
「寂しいかだって?見りゃ分かるだろ?オイラにはこいつらがいる。寂しくなんかないぜ。」
 ナップの腕の中でピカチュウが喉を鳴らす。
「お前も行くところがないのなら、ここにいるといい。」
 ナップの気持ちは嬉しかったが、私はなぜか胸騒ぎがした・・・・・・。
 嫌な予感がする・・・・・・



 洞窟の中では時間の感覚が麻痺する。アキトはドラグニアに起こされた。
「ところでアキト殿、我々から頼みがあるのだが・・・」
 アキトは飛び起きると、声の主を探した。間もなく焦点が合い、起こされたことを悟る。ルリアも眠い目をこすっている。
「この聖域を荒らす不埒なボーマンダがいてな・・・。恐らくはここ最近の異常気象で奴らも住むところがなくなったのだろう。しかし話し合いの通じる相手ではない。
そなた、なかなかの腕と見た。ひとつ退治してくれないかの?
 なんでポケモンの言うことを聞くんだ。とも思ったが、そう言える立場でないことはアキトにもわかっていた。
「・・・・・・、まあ助けてもらった恩もある。どの道ボーマンダを捕まえるつもりだったからな。
引き受けた。
 ドラグニアがニィと口元をゆがませる。
「商談成立だな。もう多くのカイリューがボーマンダの巣窟に向かっている。お前も向かえ!」
 アキトはきびすを返し、洞窟の出口へと向かった。
 洞窟の出口は断崖絶壁となっていた。
 無数のボーマンダが、炎を吹いたり、爪を振りかざしたりと暴れまわっていた。
 アキトは飛ぶカイリューの背中に乗り、戦闘体勢をとった。
「バシャーモ!相手はボーマンダだ!速攻で行くぞ!」
 バシャーモは空高く跳び上がり、ボーマンダの背中にきつい蹴りをお見舞いした。蹴りの反動でさらに跳び上がり、ズンズン前進していく。
 アキトもそれを追うために、カイリューから降り、レアコイルの電磁フィールドで浮遊しながら、進む。
「ルリア、『シャドーボール』。ヘルガー、『かえんほうしゃ』。」
 攻め寄るドラゴン軍団をことごとく沈めていく。どうせ捕まえるなら、大ボスを捕まえたい。
 タツベイはお手製の手槍や、コモルーを撃ちだす投石器などで応戦する。コモルーがボーマンダにブチ当たり、墜落していく様も見れる。
 ボーマンダの巣窟に着く。アキトはそこに舞い降り、バシャーモと合流する。
 巣窟は草むらが生い茂ったところに、藁の寝床があるという簡素なものだった。雨避け、つまり天井もない。
 1匹のカイリューが先に回る。直後、その悲痛な叫び声と共に、カイリューは吹き飛ばされ、崖から落ちた。
「!」
 その飛ばされた原因はすぐそばにいた。大空を飛び交うものとは比較にならないほどの大きさ、このボーマンダを統べる群れのボスだろう。
 アキトは持てる全勢力を繰り出した。



 リューンは長い間水中から出られないドラグニアに代わって戦場の指揮を取る。ボーマンダは次から次へと増えていくが、ドラゴンサンクチュアリのカイリューやリザードン、ギャラドスはほとんどが既に出ていて増員は出来ない。次第に数で押されていくようになった。
「リューンよ・・・。我々が押されている。ここは『禁術』を使うほかないのか・・・」
 禁術と聞き、リューンは飛び上がる。
「おじいちゃん!ダメです!今この状態で『禁術』を使ったら、ドラゴンサンクチュアリは・・・・・・」
 ドラグニアは言葉でリューンをなぎ払う。
「わかっておる!だがあのアキトとやらもどうなっているかも分からない・・・。もしやもう牙の餌食にでもなっているかも知れぬ。」
「だからってあの子を見殺しにするのですか!?それに他のポケモンたちも!!」
 ハクリューは詰め寄るが、更にその上から老キングドラが被せる。
「リューン!ここを追い出されるわけにはいかないのだ。さあ、いい子だ・・・。今こそ『禁術』を・・・・・・」
「ダメです!私たちもここにいられなくなります!」
「ええい、うるさい!!我自らやる!貴様はそこで見ておれ!!」
 ドラグニアは一度あくびをすると、竜巻に包まれ、戦場へと向かっていった。
 取り残されたリューンはポロポロと涙をこぼしていた。
「あんなのおかしいよ・・・。おじいちゃん、あんなに優しかったのに・・・。グス・・・。まるで人が変わったみたいに・・・・・・」
 リューンは残っていたタツベイやリザードンに留守を任せると、アキトを追い、戦場に飛び立った。



 日も傾きはじめた午後、ボーマンダとアキトがにらみ合う。
「人間が何の用だ?」
 ルリアを通じて、ボーマンダの声が響く。
「『ドラゴンサンクチュアリ』を荒らすお前を成敗しに来た。」
 怯まずにアキトは堂々と答える。
「ドラグニアか・・・。さてはお前・・・フン、答えるまでもないか。話し合いの余地はない。ここまで来たことを後悔させてくれる!」
 青い巨体が、のしかかってくる。バシャーモがその腹にスカイアッパーを決める。しかしびくともしない。
「ヘルガー、首に喰らいつけ!」
 ヘルガーの牙がボーマンダの長い首に噛み付く。だがこれもまるで効いていないようだ。首の一振りで、ヘルガーは叩きつけたれた。
 すかさずバシャーモが炎をまとった拳を頭に当てる。怯んだようだが、たいしたダメージにはなっていないようだ。
 巨竜は
相手が近づけないように腕や尾を振り回す。その後、翼は羽ばたかせ、空中に浮かんだ。
「空から攻められたら不利よ!」
 バシャーモのスカイアッパーもヘルガーの火炎放射も届かない。それに引き換え、ボーマンダの火の玉はあられのごとく降り注ぐ。
 防戦一方。このままでは勝機はない。打ち上げても埒が明かない。ならば空から攻撃すれば・・・・・・
「そうか!レアコイル、『かみなり』!」
 快晴の空に黒雲がどよめき、雷鳴が轟く。1つの稲妻がボーマンダに直撃した。巨竜はふらつく。 
 飛んでいる敵には倍のダメージを与える雷。しかしこの雷をもってしてもボーマンダに大ダメージは与えられない。
「1本当ててもダメか・・・。こうなったら・・・・・・。レアコイル!持てる磁力で、稲妻を引き寄せるんだ!」
 3つのユニットは戸惑いながらも、磁石を空に向け始めた。電撃が集束する・・・。しかしこれだけの電圧をホールドするのには相当の負担がかかるらしく、レアコイルの挙動がふらつく。
「レアコイル、『ロックオン』だ!!」
 指示を出すアキトもR-ARMSを突き出し、雷を呼び寄せる。
 雷は次々と集まり、雷球となり膨れ上がる。
「もう少しだ・・・・・・、頑張れ!レアコイル!!」
 だがここで、アキト達は一瞬にして閃光に包まれる!予想だにしなかった巨大ないかずちがレアコイルを襲ったのだ。
「ーーーーー!!??!?」
 レアコイルの磁力ではホールドしきれず、何億ボルトもの電撃が、レアコイルを、アキトを、ルリアを襲った。
 R-ARMSからも雷のマイナスの電撃に対抗し、プラスの電気で、防御を張る。しかし視界はぐにゃりと捻じ曲がり、立っていることすらままならない。しかしアキトは相棒の名を叫ぶ。
「レアコイルー!持ちこたえろ!!」
 雷を集束させていたレアコイルのダメージは甚大ではなく、原型を留めていないほどに変形していた。
 捻じ曲がる・・・
 捻ジ曲ガル・・・・・・
 ネジマガル・・・・・・・・・・・・
 磁場嵐はR-ARMSをもってしても防ぎきれず、アキトは地面にへばりつく。しかし次の瞬間、磁場嵐も暴れまわる電撃も再び、3つのユニットの元に集束し始めた。
「レアコイ・・・。お前、その姿は・・・!?」 
 そこにいたのは元のレアコイルではない。3つのユニットを持つUFOのような風貌のポケモン、ジバコイルだった。
 ジバコイルは更に雷球を巨大化させると、それを空の巨竜目掛けて撃ち出した。
 雷球は雷に負けず劣らすの速さで巨竜を攻める。対するボーマンダも巨体に似合わない小回りで、それをかわすが、しつこく追いかける。
 そして遂に、直撃した。
 バシーンと、ものすごい音と閃光がほとばしり、ボーマンダは麻痺しながら墜落していった。
 地面に突っ伏したボーマンダからはまだビリビリと音が鳴っている。動く気配はない。ジバコイルが威圧的にボーマンダの上に浮く。
「そこまでだ、アキト。」
 まさにボーマンダにボールを投げようとしたその時、更に上からどこかで聞いた声がアキトを制止する。白い頭にマントをはためかせ、ミュウツーがボーマンダの間に割ってはいる。
「こいつにこれ以上危害を加えるな。拒むのならオレが全力で相手をする!!」
 そう言いながら、ミュウツーはアキト本人に襲い掛かった。


to be continued...

2007-03-15(Thu) 17:18 小説 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070313]

第四回 原作版ミエナイキズナのオハナシ 〜第二部(2007年2月5日)
第十四話までの話です。


[原作版ミエナイキズナ] 
 さて、前にも何度か言ったかもしれないが、この小説には原作がある。まあポケモンという大前提があるのだが、そうではなくて、ミエナイキズナ自体の原作のことです。
 もう4年くらい前になるか、確か当時はルビーとサファイヤが出たばかりだったね。そんな時にこのミエナイキズナの執筆を始めました。だから紅色の玉とかストーリーがルビサファをベースにしているわけです。
 今回このブログに執筆するさい、できるだけダイパのネタをちりばめています。そのためには原作と少し形が変わったり(まあそれだけが原因ではないが)しています。少しここで削除されたり変更された原作版の内容を紹介します。


[アキト捕らわれる]
 第四話〜第五話で、アキトが気絶するさい、今作ではカグラに助けられていますが、原 作版ではアキトは牢屋に閉じ込められて、不当な拷問を受けてました。そこで脱走して、カグラに引き取られるんですよね。なぜかマントの男(ミュウツー)が 道を教えたりもしてました。まあ残酷描写を抑えたのと・・・、あまり本編に絡まないという理由で削除しました。
 代わりにエレンが路地裏で暴漢と戦います。これでピィ→ピクシーの進化が無理なくできたなと。(原作では病院に運ばれたエレンがピィを抱いていたら、月明かりに照らされながら進化するという構想でした。)


[ルリアが住み込み]
 アキトはカグラの家でキルリアを貰います。言葉を話す不思議なキルリア。でも彼女本来ここで登場してませんでした。
 原作版ではもっと先、暴走列車の爆弾を守るバイオポケモンという位置づけでした。
 無害なバイオポケモンが書きたかったというのと、アキトの一人旅で話し相手なしで物語が進展するのを防ぐために早めに登場させました。
 代わりに列車ではフェルと戦ってますね。


[ポケモンに潰されたのは・・・]
 アキトがアジトを脱走するさい、ポケモンのオリの部屋でガイに追い詰められたとき、ガイの不注意で、自滅しますが、これはもともとナパーム(フェルの代わりだったボツキャラ)の役目でした。


他にも色々ありますが、大きいのはこの辺ですね。実は第三部の途中から原作がありません。そこまで進んだら少し更新が遅くなるかも・・・

2007-03-13(Tue) 22:29 小説設定 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070313]

第三回 ポケモン賢者たちのオハナシ(2007年1月16日)


いくらなんでもサボりすぎだ、今は反省している・・・と思う。


[ポケモン賢者は17人いた]
 もともとポケモン賢者は17人いました。なんでそんなに多いのかって?17、何か思い当たる節はありませんか?
 そう、ポケモンのタイプの種類なんです。各賢者たちにはそれぞれ得意分野が1つづつあったんです。では旧賢者案をボツになった奴らも含めてここに紹介します。


エレン(当時「シャイン」)・・・ノーマルの使い手。16歳の女性。ピクシー使い


ブレイズ・・・炎の使い手。21歳の男性。バクーダ使い。


レイカ(当時「フリーズ」)・・・氷の使い手。25歳の女性。トドゼルガ使い。


インセク・・・虫の使い手。8歳の男性。当時はストライク使いという設定だった。


タツヤ・・・竜の使い手。19歳の男性。カイリュー使い。


以下ボツキャラ達


ストリーム・・・水の使い手。19歳の女性。オクタン使い。


アーク・・・電気の使い手。27歳の男性。ライチュウ使い


グラス・・・草の使い手。14歳の女性。ワタッコ使い。


ポイゾーロ・・・毒の使い手。22歳の男性。マタドガス使い。


グラン・・・地面の使い手。35歳の男性。ダグトリオ使い


ウィンド・・・飛行の使い手。20歳の男性。オオスバメ使い


ファントム・・・ゴーストの使い手。24歳の女性。ムウマージ(当時ムウマ)使い


カコウ・・・岩の使い手。30歳の女傑。バンギラス使い。


エヴァス・・・悪の使い手。28歳の女性。ブラッキーとなぜかルージュラ使い


イリュ(威竜)・・・エスパーの使い手。15歳の男性。自身もエスパー。フーディン使い。ピンチ時にラティ兄妹を呼び出すなんて荒唐無稽な設定もあった。


フィス・・・格闘の使い手。17歳の女性。イリュの天敵。キノガッサ使い。


ボルト・・・鋼の使い手。37歳の男性。メタグロス使い。


ただでさえ影の薄い賢者たちが17人もいては更に存在感がなくなるために、5人に絞りました。5人で全属性をカバーできる組み合わせ探しに苦労しました。賢者たちはポケモン2匹までにする予定でしたし。あんま多いと書くの大変なのね(コラ)

2007-03-13(Tue) 22:26 小説設定 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070313]

第二回 テトラロケットたちのオハナシ(2006年7月23日)
〜第三話までの話です。


[ガイが二人いた!?]
 アキトとこれから対峙していく悪の組織「ロケット団」の幹部四人衆・・・、それがテトラロケットだ。コンセプトは「悪の四天王」。でもあの四人になるまでいろいろありました。
 もともとテトラロケットの皆さんはもっとゴツい男達の集まりでした。そしてみんな極悪非道。そしてそれぞれの名前は兵器から取ってました(オキソム以外。オキソムは「オキソニウムイオン」から取っている)。ステルスはその名残ですね。
 フェルはこの時はいなく、代わりに「ナパーム」というガイとキャラが被りそうな人がいました。ガイは当時バルカンと名乗ってたし。
 ナパームとバルカンのキャラ分けが大変だったのを覚えている。確かバルカンはチビでマッチョってことにしたな。ナパームは飛び道具主体の戦法だったし。


[んで結局・・・]
 ナパームとバルカンの使い分けが難しく、女性キャラ不足も危惧しナパームを降板。代わりに橙髪で、赤袴の侍、フェルを抜擢。語源は「inferno」から。バルカンもガイと名称変更。こちらはの語源は「Gaea(ガイア)」。だが、神話のガイアは女神。
・・・でも気にしない。
 ステルスとオキソムも名前変更しようと思ったが、思いつかず、そのまま使用することに。

2007-03-13(Tue) 22:23 小説設定 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070313]

第一回 主人公たちのオハナシ(2006年7月11日)
〜第二話までの話です。


[主人公はアキトだけだった!?]
 ってわけでこんなコーナーが始まったわけですが・・・。
 まあ裏話でも晒しますか。
 そもそも主人公はアキトだけだったんですね。それも初期はそんな名前じゃないし。確かブラックって名前だったな。
 ロケット団を抜け出して命を狙われるってところは早いうちに決ってたけど、トレーナーの名前はブラックだったし、武器はナイフだったし。
 その後、後のエレンとなる人物が追加されるわけなんですが、このときはまだ男性キャラで、名前はホワイト、これといって大きな設定もなく、ごく普通のトレーナーとして成長していくというキャラでした。


[もう一人の主人公は・・・]
 ブラックがロケット団に狙われて、立ち向かっていくという構図なのに対し、 ホワイトの設定がほとんどなく、これでは主人公と呼べないので、当時の友人だった某氏にアイデアを募ったところ、「記憶を失った実力者って設定なんてどう だろうか」と来たので、それを採用。ホワイトは記憶を失ったポケモン賢者の総大将という設定になり、ホワイトもシャインという名前になりここで初めて女性 キャラの登場となります。
それに対応してブラックもダークと改名、こちらはルックスの設定も考え、現在の設定に近くなりました。

その後名前が率直過ぎるので、
ダーク→アキト (語源はない。直感)
シャイン→エレン(「element」が語源)
と相成りましたとさ。

ってかエレンの正体バラすの早すぎたな(´Д`;) 

2007-03-13(Tue) 22:17 小説設定 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070312]

創ラレタ生命 第六話 開戦  


 一路タマムシシティへ進軍を続けるステルス軍。ストライクを先頭に、ゴルバットやフーディンなどの素早いポケモンが後ろに続く。
「いいか、僕は一番目の『テトラ・ロケット計画』参加者。顔に泥を塗るようなことは許さない。さあ、行けぇっ!」
 ステルスが勇ましい号令を放つ。バックには相変わらず、仮面の男オキソムが佇んでいる。
「ステルス様が戦いやァすいよゥ、手ェ助けしまァすね。マルマイン!サイクリングロードを爆破しなさいィ!」
 モンスターボールと言い張ればそれで通ってしまいそうな風貌の通称バクダンボール、マルマインはオキソムの手から放たれると、ステルスの背後にあった橋の中心で大爆発した。
「ククク・・・、何事も抜かりなくやり遂げるものだ・・・。ステルス様、存分にお暴れください・・・・・・。なァに、あなたはサカキ様に認められェた男、きィっと出来ますって。ククク・・・・・・」
 ストライクとスリープを先頭に、ステルス軍は華やかな都市「タマムシシティ」へと駒を進めた。




 ポケモン賢者のリーダー、ヒバナはシオンタウンで、警備をすると同時に、シオンタウンから目と鼻の先にある本拠地、ヤマブキシティにも目を光らせていた。
 4方向を守り抜けばヤマブキシティが攻め落とされることはない。
 ヤマブキにはポケモン課の警察隊もうろうろしていて、物騒な雰囲気をかもし出していた。
「こちらヒバナ、ロクソク、クチバに不審者はいないか?」
 ポケギアから機械のきしむ音と、老人のしゃがれ声が同時に聞こえてくる。
「ああ、それらしき影は・・・・・・」
 直後、爆発音が聞こえてきた。
「ッ!ロクソク!今のは何!?」
 女傑が吼える。
「ン〜ム・・・。クチバではないな・・・。その東、ちょうどサイクリングロードじゃろうか・・・?」
 ヒバナは狼狽する。
「サイクリングロードだって!?しまった!」
 刹那、何者かが通信に割り込んできた。電波の状況が悪いのか、ノイズが走ってうまく聞き取れないが、セキチクシティが戦火に巻き込まれていることは容易に想像がつく。
「ヒバナ様!セキチクが・・・。伏兵です!あれは・・・・・・『死神』!」
「『死神』だって?ひ、卑怯な真似をォ!!」
 烈火のごとく怒るヒバナ、阿鼻叫喚の叫び声こだまするセキチク。
 ヒバナのいるシオンから南下し、西に回りこめば、援助が出来、しかもオキソムを背後から攻めることもできる。
 しかしあまりにも遠回り過ぎる。恐らくは回りこむ前にセキチクは・・・・・・。
 また通信が入る。
「出たぁっ!『死神』のクロバットだ!こ・・・こっちに来るなぁーーー!!」
 クロバットの声と羽音が聞こえたかと思うと、それっきり通信は途絶えてしまった。間に合いそうもない。
 となると、心配なのはレイカである。サイクリングロードの爆破、セキチクの陥落から考えて、オキソムが次に向かう場所は間違いなくタマムシシティだろう。彼女に守りきれるのだろうか・・・・・・。不安がよぎる。
 ヒバナは一人、見えるはずのないタマムシを望む。





 ロクソクは今の状況を見て、足を失った戦争を思い出した。
 無数のペリッパーが空中から襲い掛かる。水面からヌッと現れるものもいる。いかに賢者といえど、一人ではとうてい対処できない数。
「ミカルゲ、『あくのはどう』。パラセクト、『きりさく』。」
 そんな中でもロクソクは果敢にも勝負を挑む。何が何でもここを通すわけにはいかない。それがロクソクが「堅牢の賢者」として、先に逝った友人であり、先輩でもあるトーチと交わした約束。
 しかしペリッパーは非情にもどんどん飛んでくる・・・・・・





 ゴウは悲惨な目に遭っていた。お月見山を突き破るドダイトスの存在に気付いた頃には、戦局はかなり不利となっていた。
「ハガネール!『すてみタックル』で打ち砕け!」
 鉄蛇がその頑丈な体を突きつけるが、巨大な陸亀にはびくともしないようだ。
「ヘッヘッヘ、パワーが足りねぇ。ドダイトス!『ハードプラント』!」
 ドダイトスを中心に茨が伸びる。ハガネールはその茨に突っ込んで、身動きが取れなくなった。
「そいつと遊んでな。エアームド、ヤマブキに行くぞ!」
 ガイは鉄の鳥に飛び乗り、ドダイトスをボールに戻しながら、去っていった。
「クッ!しまった!オコリザル、追うぞ!」
 ゴウも負けじと追いかけるが、飛んでいる相手にはそうそう追いつけない。ゴウの脳裏に最悪のシナリオが浮かんだ・・・・・・





 ヒバナはいてもったってもいられなくなった。ポケギアはひっきりなしにロケット団襲来の知らせを垂れ流す。しかしヒバナには何も出来ない。
「一人でも、本拠地は・・・!」
 ヒバナは本拠地、ヤマブキシティに向かう。いや、向かおうとした。
 向かおうとしたヒバナの背後を爪が襲う。
「ッ!」
 激痛のあまり思わずうずくまる。その背後には、爪のR-ARMSを装備したロケット団員が華麗に着地した。
「させませんよ。『テトラ・ロケット計画』のため、あなたをここで抹殺します・・・。」
 殺気が走り、ヒバナは前に避ける。振り返り、自分の不運を呪った。
「クロウかっ!?」
「覚えていただいて光栄です・・・。やはりプロジェクトに参加するには有名でなくては・・・。」
 爪が何度も振り下ろされる。後ろに下がりながら、ヒバナはポケモンを出す。
「プラスル、マイナン、『スパーク』!」
 ポケモンが2匹、電気を帯びて、クロウに直撃する。
「何だこの火力は・・・?」
 
クロウは瞬時にR-ARMSによる防御で持ちこたえたが、驚きの色を隠せない。
「特性『プラス』と『マイナス』。この子達が一緒に戦っている間は、攻撃が強くなるの。知らなかった?」
「チィッ!いい気になりやがって・・・。ザングース、本気で行くぞ!」
 クロウのボールからザングースが飛び出す。
「ザングース!『つじぎり』!」
 その爪がマイナンを集中的に狙う。
「ヘヘッ、要はどっちかがくたばればいいんだろ?コイツの一撃は痛いぜ・・・。」
「甘い!」
 マイナンはプラスルのしっぽを掴むと、一気にザングースのもとに投げつけた。プラスルはそのままスパークをまとい、ザングースに電撃を浴びせる。
「!?」
 あまりの早業に、ザングースはついて来れず直撃し、ばたりと倒れた。
「『てだすけ』よ。仲間のポケモンの攻撃をサポートする技。ロケット団じゃちょっとは腕が立つようだけど、そんな戦法じゃこれからはやっていけないわね。」
「この・・・!」
 クロウは再びR-ARMSを構えた。





 タマムシシティ上空、ストライクやピジョットに混じって、リュウト、カグラ、ケンを乗せたギャラドスも待機していた。
「センパイ、やっぱり・・・・・・」
「やっぱり気になるんだね。孤立したヤマブキを襲うのは・・・・・・」
「ミュウツーだ・・・・・・。何とか止められないかな?あんなバケモノが暴れたら下手すりゃカントー地方そのものが吹っ飛ぶ・・・・・・」
 ギャラドスは周りに悟られないように、ゆっくりと方向転換する。
「まだミュウツーはアジトにいるはずだ。こんな勢力を出しているんだ。ここで彼を出すとは考えにくい。ここが陥落するまでにミュウツーを保護しよう・・・。」
 間もなく開戦を知らせるアラームが鳴る。地上では賢者のレイカが迎撃に向かっていた。
「タマザラシ!ゴース!やっておしまい!!」
 ポケモン警備隊のものか、無数のオニドリルが向かってくる。恐らくは賢者としてまだ経験の浅いレイカのための保険なのだろう。
「よし・・・、しっかり摑まってろよ!ギャラドス!『じしん』!!」
 ほとんど自然落下に近い状態でギャラドスは地面へ向かっていった。そして地表スレスレで地震が炸裂する。ズゾゾーと大きな音を立て、地面に大きな穴を開けた。空中では混乱が巻き起こっていた。
「リュウトがやられたぞ!アイツだ!あのオニドリルの破壊光線だ!」
「やっぱりドーピングだったか。」
「おい、しゃべるな。舌噛むぞ!」
 
 一方地下ではウィンディが大穴をふさぎ、そのままアジトの方角へサンダースと穴を掘って進むことにした。
「リュウトさん、地上には出ないんですか。」
 ペンライトを片手にケンが訪ねる。落下のショックで足取りがふらついている。
「もっとしっかりしたらどうなの!?」
 痛いカグラの叱責を食らう。
「今出たら逃げたのがばれる。そうなったら色々と面倒だ。」
 ケンはカグラの方につかまり、足取りを戻そうとした。





 ミュウツーはいつもと違う場所にいた。いつものガラス管の中ではなく、何やら鉄の筒らしきものの中に入れられている。
「座標軸セット・・・。一寸の狂いもない!もうすぐだ。もうすぐヤマブキシティに死のプレゼントを送り込める・・・」
「絶望の渦に巻き込まれるヤマブキが見物だな、ワハハハ・・・・・・」
 ミュウツーの脳裏に3人の友人の姿が浮かんだ。

ボクはやっぱり兵器でしかなかったみたい・・・・・・・・・・・・


 









to be continued...


2007-03-12(Mon) 20:26 小説 | TB(0) | コメント(0) | 編集 |
[20070312]

創ラレタ生命 第五話 布石  


「時は来た。」
 バイオテッカニンを肩に乗せ、サカキが口元をニヤリと動かした。
 テッカニンの目玉はカメラになっていて、老賢者が息を引き取る瞬間を映し出していた。
 今、サカキは大ホールで、多数の団員を前に演説をしている。
「我々の目の上のたんこぶ、ポケモン賢者のトーチが遂に逝った!これが何を意味するか?賢者共は、リーダーを失い、勢力を弱めている。この機会に乗じて、一気に本拠地『ヤマブキシティ』を叩く!四方の主要都市を潰し、ヤマブキを孤立させたところで我が本隊を送り込み、反撃の余地を与えず撃破する!」
 あまりにも大胆な作戦に周囲がどよめいた。
「まずはオキソム、ステルス、ヤマブキの西部タマムシシティにダメージを与えろ。1人もヤマブキに人をやるな。ステルス、大仕事だが、オキソムが手助けするだろう。臆するなよ。」
「わかりました、サカキ様。」
 年相応のあどけない声をステルスが上げる。
「次に東だ。クロウ、シオンタウンを叩き、ゲートを封鎖せよ。北のハナダはガイ、ハナダシティとお月見山を制圧せよ。南のクチバはキセ、自慢のペリッパー軍団を見せてやるんだ。尚、今回の作戦で一番活躍したものには、ステルスと共に『テトラ・ロケット計画』に参加してもらう。」
 3人の部隊長と思われる団員がビシッと敬礼をする。
 対するリュウトには縁遠い話なので、ぼんやりと聞いていた。
「ここで頑張っても一生昇格なしか・・・。サカキが止めをねぇ・・・・・・」
「センパイも何か引っかかるところがあるんですか?」
 どこから現れたのか、ひょいとカグラがリュウトの前に出てきた。
「どこから出てきてんだよ!」
「あのサカキが自ら戦場を斬り込むなんて不自然だなって。だからちょっとアイツ探してるんだけど・・・・・・あっ、いたいた。オ〜イ、メガネー。」
 人ごみの中、メガネことケンはビクンと動き、すぐそばにいることを(不本意ながら)伝える。
「ねぇ、絶対心当たりあるんでしょ!?あたし達には隠しても無駄だからね!」
 ケンは何度も辺りを見回し、ボソボソと答える。
「やっぱり・・・、今回で出すんでしょうかね?ミュウツーを?」
「出すに決まってるでしょう!あんな物騒なもの作っちゃって!」
スミマセン・・・・・・
「とにかく・・・・、ミュウツーにこのこと教えないと!」
 カグラがケンの手を引き、例の部屋へ直行する。リュウトも、これ以上重要な話もなさそうだったので、こっそり抜けることにした。




 カグラ達がミュウツーの部屋に入ったと同時に、声が響いた。
「わかってるよ・・・。ついに始まるんだね。」
「ミュウツー、本当に行くの